【11月24日 AFP】来日中のローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(Pope Franci)は24日午後、長崎から広島に移動し、市内にある平和記念公園で核兵器の使用は「犯罪」だと訴えた。

 教皇は高齢となった被爆者らの手を握り締め、原爆死没者慰霊碑(Peace Memorial)に献花。

 さらに、「破壊と死というブラックホールによって、わずかな一瞬のうちに全てが破滅した。その底知れぬ静寂から、いまでも、既にここにはいない人たちの泣き声が聴こえ続けている」と述べ、「深い確信をもって私は、原子力を戦争目的で用いることは、人類の尊厳だけでなく、私たちの共通の家にとってのあらゆる未来に対する犯罪だと、もう一度言明したい」と訴えた。

 1945年8月の米軍による原爆投下により、広島では少なくとも14万人、長崎では7万4000人が犠牲となった。

 教皇は核兵器のない世界を呼び掛けることを旅の中心テーマに据え、4日間の訪日日程を二つの被爆地への訪問から開始。「平和の巡礼者としてここに来ることが務め」だと思うと語り、原爆投下から生き延び、その後心身の苦しみを耐えてきた被爆者たちの「強さと尊厳」に敬意を表した。(c)AFP/Catherine MARCIANO