【11月24日 AFP】バングラデシュ南東部コックスバザール(Cox's Bazar)で23日、100人近い海賊たちが警察に投降し、海で盗みを繰り返すのをやめて、陸で平穏な生活を送ることを誓った。

 当局によると、モヘシュカリ(Maheshkhali)の町で実施された式典では、多くの地元住民らが見守る中、投降した96人の海賊たちが、手製の銃155丁ほどと散弾銃の弾丸300発、武器を製造するための機器や弾薬などを引き渡した。

 地元警察トップのマスード・フセイン(Masud Hossain)氏は、「新たな生活を始めるため、社会復帰への取り決めの一環として、おのおのに5万タカ(約6万4000円)を与えた」と明かした。

 ある警官によると、海賊たちは同国南東部の沿岸沖の海域を恐怖に陥れていたとされ、殺人やレイプ、拉致、ハイジャックや窃盗などに手を染めていたとされている。こうした罪に恩赦が与えられたわけではないものの、投降したことが裁判で好意的に評価されることになるという。

 海賊たちは逃亡生活にうんざりし、もっと平穏な生活を送りたいと話している。

 投降のセレモニーを見ていた漁師のモハマド・イスハク(Mohammad Ishaq)さんは、「神のおぼしめしがあれば、状況は良くなるだろう」と述べ、「彼らは何度もわれわれを拉致し、われわれが取った魚を奪い去り、理由もなくわれわれを殴りつけてきた」と語った。(c)AFP