【11月24日 AFP】マレーシアの野生動物保護局は24日、同国に生存するスマトラサイの最後の一頭が死んだと発表した。

 サバ(Sabah)州野生動物保護局の担当者によると、死んだのは25歳の雌の「イマン(Iman)」。死因はがんだった。担当者は「スマトラサイのマレーシアでの絶滅が、今や確認されたことになると思う」と述べた。

 今年5月には、マレーシア最後の雄のスマトラサイ「タム(Tam)」が死んでいた。イマンとタムは、ボルネオ(Borneo)島に位置するサバ州の野生動物保護区で暮らしていた。

 世界自然保護基金(WWF)によると、かつてインド東部からマレーシア全域に至るまで広く分布していたスマトラサイは絶滅の危機にひんしており、現在の生息数は80頭を下回っている。野生下ではインドネシアに少数の個体が残るのみとなっている。(c)AFP