【11月24日 AFP】ブラジルの大西洋岸で約2000キロにわたって原油が漂着している問題で、海軍は23日、リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)州でも原油が確認されたと発表した。ジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領は、最悪の事態に備えていると警戒感を示した。

 原油が南に移動する中、サンジョアンダバラ(Sao Joao da Barra)の砂浜で、約300グラムという少量の原油が確認された。サンジョアンダバラはブラジルの観光の中心地リオデジャネイロからおよそ300キロ北に位置しており、コパカバーナ(Copacabana)といった同州を象徴するビーチ群からは遠く離れている。

 ボルソナロ氏は23日、リオデジャネイロで行われた軍事式典の会場外で、「海に残存している原油の量は今なお不明」「原油タンカー1隻がすべての積み荷を海に投棄したという最悪のケースを想定した場合、これまでにわが国沿岸に到着した量はその10%未満にすぎない。だからこそ最悪の事態に備えている」と述べた。

 ブラジル環境・再生可能天然資源院(IBAMA)によると、原油はこれまでに海岸部の700か所以上で確認されている。

 海軍によると、これまでに5000人を超える兵士を除去作業に動員し、4500トンを超える原油を除去した。(c)AFP