【11月23日 AFP】米ランジェリーブランド「ヴィクトリアズ・シークレット(Victoria's Secret)」は21日、毎年恒例の下着ショーの中止を発表した。製品に対する批判や経営不振を受けて市場戦略を転換するとしている。同ブランドの親会社、エル・ブランズ(L Brands)のスチュアート・バーグドアーファー(Stuart Burgdoerfer)副社長兼最高財務責任者(CFO)が専門家向けの電話会見で明らかにした。

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 天使の羽根を背中につけたモデルたちがランウェイを歩くヴィクトリアズ・シークレットのショーが、初めてテレビで放送されたのは1995年。世界中で放送されて数百万人が視聴し、毎年、異なる会場で開催されてきた。

 しかし、昨年12月に放送されたショーの米国の視聴者数は330万人で、2014年の900万人から約3分の1に減少。アナリストらは、同ブランドに対しては、女性を物と見なしているとの批判が多く、シンプルであまりセクシーではないデザインの下着を好む若い世代への訴求力も失われてきているとの見方を示している。

 さらに、未成年少女を性的目的で人身取引した罪で起訴され、昨年勾留中に自殺した米富豪のジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Epstein)被告と創業者との関係が取り沙汰され、同ブランドのイメージダウンにつながっていた。(c)AFP