【11月23日 AFP】「スパイダーマン(Spider-Man)」「X-メン(X-Men)」「アベンジャーズ(The Avengers)」などを手掛けた米マーベル(Marvel)の前身の出版社が1939年に出版した「マーベル・コミック(Marvel Comics)」第1巻が21日に競売にかけられ、同社の作品の記録を更新する126万ドル(約1億3700万円)で落札された。米競売会社が明らかにした。出版当時の値段は10セント(現在の為替で約11円)だった。

 落札されたのは、マーベルの前身であるタイムリー・コミックス(Timely Comics)が1939年に出版した「マーベル・コミック」の第1巻で、保存状態も非常に良い。

 競売会社ヘリテージ・オークションズ(Heritage Auctions)のエド・ジャスター(Ed Jaster)副社長は、「歴史に残るコミックの歴史的な1冊」とし、「間違いなく、全てのマーベル作品の先駆けであり、この1冊なしでは、私たちが今楽しんでいるコミックや映画作品のキャラクターやストーリーは存在しなかっただろう」と語っている。

 マーベルは1960年代にコミック原作者の故スタン・リー(Stan Lee)氏の指揮の下、現代のアイコン的存在となる数々のスーパーヒーローを生み出し、映画化された作品は世界中で興行収益記録を塗り替えている。

 競売にかけられたマーベルのコミックとしてこれまで最高額を記録していたのは、スパイダーマンが最初に登場する「アメージング・ファンタジー第15巻(Amazing Fantasy #15)」で、2011年に110万ドル(現在の為替で約1億2000万円)で落札された。コミック全体で史上最も高く売れた作品は、1938年に米国で出版され、「スーパーマン(Superman)」が初登場する「アクション・コミックス(Action Comics)」の初版で、2014年に320万ドル(現在の為替で約3億5000万円)の落札額を記録した。(c)AFP