【11月22日 CNS】中国・北京市公安局警察犬基地で20日午後、6頭のクローン犬の入隊式が行われた。同基地では全市の警察犬の技術管理を行っており、1954年に設立以来、のべ1978頭の警察犬を育てて送り出してきた。

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 入隊式では、6頭のクローン警察犬が訓練指導員に引かれながら堂々と入場し、少しもおびえる様子はない。整列後、警察バッジとカラー首輪を着けてもらい、警察犬の制服を身に着け、正式に首都警察のメンバーとなった。

 公安局警察犬技術分隊の馬金磊(Ma Jinlei)さんによると、極めて優秀な警察犬が現れることがあるが、残念なことに加齢とともに優秀性は失われていき、継承されないことがもったいなく、警察犬の優秀な特質を伝承することがこの基地の重要な課題だという。

 今回のクローンに使う体細胞を取り出すために多くの犬の中から選ばれた「斯基丁(Sijiding)」と「阿瑞(Arui)」は、優秀な功績により表彰された経験のある犬だ。

「斯基丁」は公安部から表彰を受けた5歳のベルジアン・シェパード・ドッグだ。強靱(きょうじん)な肉体と優れた臭覚と頭脳で多くの功績を挙げている。北京警察犬基地が独自に育てた優秀な警察犬の中の警察犬だ。もう1頭は4歳の「阿瑞」で、海外から導入した成年犬のベルジアン・シェパード・ドッグ。多くの試験に合格し、かむ力と爆発力と攻撃力は最強だ。

 今年8月、代理母犬Aは4頭の「斯基丁」の体細胞を使ったクローン犬を、同時に代理母犬Bは同じく「斯基丁」の体細胞を使ったクローン犬1頭を出産した。また、代理母犬Cは「阿瑞」の体細胞を使ったクローン犬1頭を産み、鑑定で6頭のクローン犬のDNA型は複製元の犬と99%以上の一致が認められ、2者間の同一性が証明された。

 訓練指導員の劉莎莎(Liu Shasha)さんによると、クローン犬誕生後、警察犬基地は彼らに対する適応性訓練を実施。この訓練の中で、6頭のクローン犬は、普通の犬に比べはるかに強い精神力と探索欲、勇気と敏しょう性を発揮し、普通の同年齢の犬に比べ優れているとのことだ。(c)CNS/JCM/AFPBB News