【11月21日 CNS】中国・陝西省(Shaanxi)西安市(Xi’an)の秦嶺ジャイアントパンダ繁殖研究センターで20日、世界で唯一の人工飼育の茶色いパンダ「七仔(チーザイ、Qi Zai)」の養子縁組イベントが催され、米国の非営利団体、パンダ国際(Pandas International)が「七仔」の養親となった。

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 繁殖研究センターで生活をしている「七仔」は、2009年生まれのオスで、今年10歳となる。性格は温厚で、周囲と争うことはしない。その珍しい毛色により注目を浴びてきた。

「七仔」は2009年11月、秦岭の山奥にある佛坪県(Foping)で発見され、茶色の幼い動物として陕西省珍稀野生動物救護研究センターが保護し、後にパンダの子どもと確認された。

 2000年に設立されたパンダ国際は、本部は米国のデンバー(Denver)にある。一貫してパンダの保護研究事業に力を入れており、責任者のスザンヌ・ブラーデン(Suzanne Braden)氏は、中国との長い交流のなかで同国の複数の大型パンダ繁殖基地と良好な協力関係を築き上げた。

 パンダ国際は秦岭パンダ繁殖研究センターに対し、これまでワクチン、発電機、実験室機器など緊急に必要な物品や嬰児用ベッド、粉ミルクなどのパンダの赤ちゃんの生育用品を寄贈している。

 パンダ繁殖研究センターは、一貫したサポートと資金援助を鑑み、「七仔」の永世親子縁組権をパンダ国際に授与することを決定。団体からのサポートに感謝を表すとともに、パンダ国際がその影響力を発揮し、秦岭のパンダを広く知ってもらい、より多くの海外組織や個人が秦岭パンダの保護事業に参画するよう期待している。(c)CNS/JCM/AFPBB News