【11月21日 Xinhua News】中国航空工業集団(AVIC)はこのほど、陝西省(Shaanxi)西安市(Xi'an)で「2019~38年民間航空機中国市場予測年報」を発表し、「一帯一路(Belt and Road)」地域の航空会社は2019~38年の間に、同地域の航空輸送量拡大と航空機買い替えの需要を満たすため、コミューター航空路線用ターボプロップ機893機を購入することが必要になるとの見通しを示した。

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 年報によると、「一帯一路」地域のコミューター航空路線で運航中のターボプロップ機数はここ20年間、600機前後で推移している。ただし座席数の面では機材大型化の傾向が顕著であり、実質的輸送力は増え続けている。

 AVIC傘下の「中航西飛民用飛機」は中国の主なターボプロップ機メーカーで、同社が開発した「新舟」シリーズのターボプロップ機はすでに109機が国内外の顧客に引き渡されている。

 年報の作成に参加した中国航空工業発展研究センター(ADR)の黄毓敏(Huang Yumin)副主任は、今後20年で「一帯一路」地域のコミューター航空路線に投入される機材の構造に顕著な変化が起きると予測。「一帯一路」地域のコミューター航空市場は多くが黎明(れいめい)期にあり、成熟した欧州、米州、西太平洋地域市場に比べ、航空会社は輸送力の拡大と運航の経済性を重視するとして、短期的には「一帯一路」市場でコミューター航空路線用ターボプロップ機の大型化が進むとの見通しを示した。

 年報は2019~38年の間に「一帯一路」地域の航空会社はターボプロップ機893機を購入することが必要になるとし、内訳を座席数50席程度が174機、70席程度が719機とした。(c)Xinhua News/AFPBB News