【11月19日 AFP】欧州サッカー連盟(UEFA)の前会長であるミシェル・プラティニ(Michel Platini)氏が、イタリアのテレビ番組でビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)システムの使用についてこき下ろした。

 17日に出演した国営イタリア放送協会(RAI)のトーク番組の中で、プラティニ氏は「VARが問題を解決しない理由を説明するのに30分かかる」とすると、「VARは問題を変えているだけ。VAR制度には反対だ。ナンセンスだと思うが、残念ながらわれわれは元に戻らないだろう」と語った。

 UEFAは今季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)でVARシステムを採用しているが、プラティニ氏は2007年にUEFAの会長に就任して以来、一貫してVAR制度の使用に反対し、導入の検討を拒んできた。

 その一方で、国際サッカー連盟(FIFA)に科された4年間の資格停止処分が10月に終了したプラティニ氏は、いまだに自身にはサッカー界で果たせる役目があると確信しているといい、「64歳になった私には、最後にもう一度冒険をする機会がある。だが、過ちを犯す余裕はないし、慎重に考えねばならない」と語った。

 現役時代にバロンドール(Ballon d'Or)を3度受賞したプラティニ氏は、2016年に行われたFIFAの会長選でジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)氏の後任になるとみられていたが、その数か月前に名誉を失墜。

 ブラッター氏から200万スイス・フラン(約2億2000万円)を受け取ったことを問題視され、FIFAから資格停止処分を科されていた。(c)AFP