【11月18日 AFP】中国・新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)の少数民族ウイグル人に対する弾圧に関し、膨大な量の公式文書がリークされたことを受け、中国政府は18日、この問題で政府が「寛大になることは決してない」と明言した。

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 匿名の中国政府関係者がリークし、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)が入手した400ページを超える内部文書には、習近平(Xi Jinping)国家主席が当局者らに対し、同自治区内の独立主義や過激思想の取り締まりに「情け容赦は無用」と命じていたと記されていた。

 同紙の16日付の報道によると、これらの文書には、これまで非公開だった習主席の演説の内容に加え、ウイグル人の監視や統制に関する指示が含まれているとされる。

 中国外務省の耿爽(Geng Shuang)副報道局長は18日の定例記者会見で、同紙に対し「本来の意味を文脈から切り離して、内部文書だとするものを吹聴し、新疆で行われている対テロおよび脱過激化の取り組みを中傷、非難している」と指摘し、「事実から目を背けている」と批判。

 さらに「中国は暴力的なテロリストらとの戦いで寛大になることは決してない」と断言した。

 また耿氏は、新疆では1990年代から2016年までの間に「暴力的なテロ事件が何千件も発生」したが、過去3年間は現行の政策によりあらゆる攻撃が阻止されたと述べた。

 今回のリークにより、中国の極西に位置する同自治区で多数のイスラム教徒らが拘束されている問題に改めて注目が集まっている。(c)AFP