【11月18日 AFP】17日に行われた19F1第20戦ブラジルGP(Brazilian Grand Prix 2019)決勝で、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)のペナルティーにより、繰り上げで3位入賞を果たしたマクラーレン(McLaren)のカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)が、自身初の表彰台入りを喜んだ。

 サインツとしては、アクシデント続きのレースを強い意志で粘り強く走りきったことが、これ以上ない形で報われたが、レース結果が確定するには2時間以上も待たなくてはならなかった。

 若手ながら高い評価を得ているサインツは4位でフィニッシュすると、ハミルトンがペナルティーにより降格したことで3位に繰り上がった。その後、サインツ自身もイエローフラッグが振られている状態で空気抵抗を減らすDRS(ドラッグ抑制システム)を使ったとして、レーススチュワードによる調査の対象となったが、最終的に違反はなかったとの判断が下され、長い雌伏の時を強いられたマクラーレン、あるいはサインツのファンは歓喜に包まれた。

 マクラーレンとしては、2014年シーズンの開幕戦オーストラリアGP(2014 Australian Grand Prix)以来の表彰台入り。このレースは、現在のV6ターボハイブリッドのパワーユニットの時代が始まった大会で、ケビン・マグヌッセン(Kevin Magnussen)とジェンソン・バトン(Jenson Button)の両ドライバーがトップ3に入っている。

 またこの結果、チームはコンストラクターズ選手権でも2013年以降では最高順位となる4位を確定させた。

 サインツとしても、大きな努力の末につかんだ表彰台となった。予選でタイムなしという結果に終わり、チームがパワーユニット交換を選択したことで、決勝は最後尾からのスタートとなったが、多数のアクシデントが起こり、セーフティーカーが2回導入される展開に1ストップ戦略がはまって上位に食い込んだ。

 サインツはツイッター(Twitter)で「表彰台だ! その場にいられなかったのはちょっと妙な気分だけど、ものすごくうれしい」「とにかく信じられないレースだった。1ストップは難しかったけど報われた」と話した。

 古巣のルノー(Renault)もツイッターで「マクラーレンとカルロス・サインツへ、本当に本当におめでとう。どちらもわれわれにとってすごく大切な存在で、十分にふさわしい表彰台だ」と祝福。同じスペイン出身で、昨年マクラーレンで走ったフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)も「ファンタスティック! みんな良く頑張った」とコメントした。(c)AFP