【11月17日 Xinhua News】中国自然資源部中国地質調査局の岩溶地質研究所は16日、同研究所と国内外の専門家がこのほど合同で実施した「西南岩溶地質遺跡調査」で、広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)南西部の雲南省(Yunnan)との境界付近に大型天坑群を発見したと明らかにした。

 今回見つかった天坑群は19の天坑からなり、主に百色市(Baise)那坡県(Napo)の城廂鎮(Chengxiang)と竜合郷(Longhe)に分布している。北回帰線以南で発見された最大の天坑群になるという。

 調査によると、那坡天坑群の大部分の天坑の容積は100万立方メートル以上。自然のままの景観が残され、人為的な活動の痕跡はあまり見られない。内部は地下河川やほかの洞穴とつながっており、定業地下河と呼ばれる地下河川の流域内に形成されている。同河川の集水面積は486平方キロで総延長は60キロ。落差は292メートルある。

 同天坑群にはクジャクヤシやサツマイナモリ、サトイモ科のラフィドフォラ・デキュルシバ、モクレン科の香木蓮(Manglietia aromatica)、ヤシなど手つかずの原始植生の群落が残されている。うち国家2級保護植物のクジャクヤシ群落は、樹高がいずれも30メートル以上ある。天坑の中央にある50メートルの香木蓮は大石囲天坑の香木蓮に次ぐ高さだという。(c)Xinhua News/AFPBB News