【11月17日 AFP】男子テニス、元世界ランキング4位のトマス・ベルディハ(Tomas Berdych、チェコ)が16日、開催中のATPワールドツアー・ファイナルズ(ATP World Tour Finals 2019)の会場に姿を見せ、現役引退を正式に表明した。

 現在34歳のベルディハは、ツアー通算13勝を挙げ、2015年には自身最高の世界ランク4位に到達した。2010年7月から2016年10月まで、6年以上にわたってトップ10を守り続けたが、ここ2シーズンは腰のけがに悩まされ、ランクも103位まで下降していた。

 四大大会(グランドスラム)のタイトルには最後まで手が届かず、2010年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2010)ではロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)やノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)を破って決勝に進出し、優勝まであと一歩に迫ったが、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)に決勝で敗れた。

 一方、チェコ代表として出場した国別対抗戦のデビスカップ(Davis Cup)では、ラデク・ステパネク(Radek Stepanek)氏らと共に、2012年と2013年に大会連覇を達成した。

 17年のプロ生活に幕を下ろすことは、今年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2019)直後に決めたという。キャリアのハイライトについて、ベルディハは2010年のウィンブルドン決勝を挙げた。

「2010年のウィンブルドンでは、ジョコビッチとフェデラーを破って決勝に行き、ナダルに敗れた」「ベルシー(Bercy Arena)ではパリ・マスターズ(2005 BNP Paribas Masters)を勝てたし、デビスカップも2回取った」「しかし妙な話かもしれないが、自分のハイライトはウィンブルドンだ」

「優勝はできなかった。最終的に勝つことはできなかったが、私にとって、あれは本当に特別な瞬間だ。決勝では負けてしまったが、それでもすごく特別な瞬間だった」 (c)AFP