【11月17日 AFP】イスラエル軍は16日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)にあるイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)の施設を標的に空爆を実施したと発表した。パレスチナ側からイスラエルにロケット弾2発が撃ち込まれたことを受けた措置だという。

 ハマスが実効支配するガザ地区では、イスラエル軍とパレスチナのイスラム過激派組織「イスラム聖戦(Islamic Jihad)」の間で14日朝に停戦が発効したばかり。イスラエル軍は16日朝に行った空爆について、「ガザ地区からイスラエル領に向けてロケット弾2発が発射された」ことを受けたものと説明した。ロケット弾は防空システムによって迎撃されたという。

 現時点では、ロケット弾を発射した勢力については不明。イスラエルの空爆による死傷者は報告されていない。

 停戦発効前の12日、イスラエル軍はガザ地区の民家を攻撃し、イスラム聖戦の最高司令官とされる人物を殺害しているが、この攻撃以降にハマスがイスラエル軍に攻撃されたのは初めて。

 イスラエルによる司令官殺害にイスラム聖戦側も直ちにロケット弾で反撃し、イスラエルによる空爆とイスラム聖戦によるロケット弾の応酬が激化。イスラエル側にロケット弾450発近くが撃ち込まれ、イスラエル南部と中部では警報と共に市民がシェルターへの避難を余儀なくされる事態となり、イスラエル軍はイスラム聖戦との戦闘に集中していたため、停戦発効までハマスはイスラエルの攻撃を免れていた。(c)AFP/Sakher Abou El Oun with Guillaume Lavallee in Jerusalem