【11月17日 AFP】男子テニス、ATPワールドツアー・ファイナルズ(ATP World Tour Finals 2019)は16日、7日目が行われ、大会初出場となる第6シードのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)が、6-3、6-4のストレートで第3シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)を破り、決勝に進出した。

 チチパスは全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)ではフェデラーに勝っていたが、その後は2連敗中だった。しかしこの日は、38歳のフェデラーとの17歳の年齢差を感じさせない自信と粘り強さにあふれるプレーを披露。今大会ここまで37ゲーム中35ゲームを獲得していたサービスゲームでブレークのピンチを12回迎えたが、そのうち11回を乗り切って勝利を収めた。

 一方のフェデラーは、第2シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)を圧倒したグループ最終戦とは別人のようで、サーブに苦しみ、アンフォーストエラーもジョコビッチ戦のわずか5本から26本に急増した。

 チチパスは「きょうは自分を誇りに思う。とても良いパフォーマンスだったし、ファンはまたしても最高だった」と話した。

「コートにいてすごく楽しかったし、こういう試合では、苦しい状況やブレークのピンチからどう立ち直ろうか悩むことがある」「メンタルの勝負だったし、きょうはたくさんしのいだ自分が誇らしい。ロジャーも良いプレーをしていたから、相手に楽な時間を与えないことを心がけた」

 およそ2年前に初めて世界ランキングで100位以内に入り、1年前にはネクストジェネレーション・ATPファイナルズ(2018 Next Gen ATP Finals)に出場して優勝したチチパスは、これで世界のトップ8だけが出場するシーズン最終戦の優勝まであと1勝に迫っている。

 決勝では、前回王者アレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)を下した第5シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)と対戦する。(c)AFP