【11月15日 AFP】飼育下にあるシロサイで世界最高齢だったミナミシロサイのサナ(Sana)が55歳で死んだ。南アフリカ生まれのサナが最後の26年間を過ごした仏西部ナント(Nantes)近郊の動物園「プラネット・ソバージュ(Planete Sauvage)」が14日、発表した。

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 サイの国際保護団体「セーブ・ザ・ライノ(Save the Rhino)」によると、野生のシロサイの場合、寿命は約50歳だという。

 サナは1964年、南アフリカ西部クワズールー・ナタール(KwaZulu-Natal)州の国立公園で生まれ、7年後に動物園で一般公開するため欧州へ移送された。欧州ではドイツの複数の動物園を転々としていたが、1993年に前年に開園したばかりのプラネット・ソバージュに落ち着いた。

 プラネット・ソバージュによれば、晩年のサナは特別な世話が必要な状態で、自力で泥浴びができなくなったサナの体に、飼育員らが週1回泥を塗ってあげていた。泥を塗るのは、皮膚の乾燥や感染症などを防ぐためだという。

 セーブ・ザ・ライノによると現在、世界には約2万頭のミナミシロサイが生息している。(c)AFP