【11月16日 Xinhua News】中国航空工業集団は14日、中国陝西省(Shaanxi)西安市(Xi'an)で「民間航空中国市場予測年報2019―2038」を発表した。年報は、38年までの20年間に旅客数の伸びと航空機の更新のため中国の航空会社は旅客機を7630機補充する需要があるとしている。

 西安で開いたリージョナル航空に関するフォーラムで発表したもので、年報は、今後20年間、中国の航空会社の管理水準が向上し、航空旅客市場が成熟し、座席利用率が引き続き84%以上の高い水準を維持するとの見方を示した。旅客数の伸びに対応するため、38年までに航空旅客輸送市場の需要は4兆3600億座席キロ(旅客輸送容量の単位、総座席数×輸送距離)に達するとし、内訳は国内線が3兆1700億座席キロ、国際線が1兆1600億座席キロ、地域線が300億座席キロと予測している。

 年報はまた、機体構成をみると、ナローボディー幹線機が今後も主力となると予想されるが、中国の一部ハブ空港の施設容量がすでに飽和状態で、ハブ空港間の路線は空域と空港が混雑する問題に直面しており、航空会社はワイドボディー機をより多く採用し、対応するようになることも見て取る必要があると指摘。特に北京─上海、北京─広州(Guangzhou)など一線都市間の路線はワイドボディー機の使用比率がすでに6割を超えていると説明。同時に航空会社の国際化戦略の実施で長距離路線のニーズを満たすため、ワイドボディー機の導入が増えるだろうとの見解を示した。

 年報の制作に参加した中国航空工業集団(Aviation Industry Corporation of China)の黄毓敏(Huang Yumin)発展研究センター副主任によると、38年までの補充需要は7630機で、うちワイドボディー幹線機が1460機、ナローボディー幹線機が5168機、リージョナル機が1002機となっている。ニーズが最も多いタイプは150人乗りナローボディー幹線機で、需要全体の52%を占める。(c)Xinhua News/AFPBB News