【11月13日 AFP】スペインのペドロ・サンチェス(Pedro Sanchez)首相率いる与党・社会労働党(PSOE)と急進左派ポデモス(Podemos)は12日、連立政権の樹立で原則合意した。左派の穏健派と急進派が連立樹立で合意するのは近代スペイン史上初めてとなる。

 スペインでは10日、過去4年で4度目となる総選挙の投開票が行われ、PSOEは第1党を守ったものの政権基盤を弱め、第3党には極右政党ボックス(VOX)が躍進した。

 スペイン議会は4月の総選挙以降、こう着状態にある。先の選挙ではPSOEが勝利したものの過半数に届かず、10日の選挙でも同じ結果が繰り返されることとなった。

 今回の選挙ではPSOEもポデモスも議席数を減らした。今回の選挙の議席数はPSOEが120、ポデモスが35で、前回はそれぞれ123、42となっていた。

 両党合計でも155議席で定数350の下院で過半数となる176議席に届かないため、2党による連立政権が首相指名投票を可決させるにはさらに21票が必要となる。しかし3議席を獲得した新興左派のマスパイス(Mas Pais)をはじめ、分離独立派を除く地方系の複数の政党から支持が集まる可能性が高いとみられている。(c)AFP/Hazel WARD