【11月13日 Xinhua News】中国本土の企業家らは世界第2位の億万長者(ビリオネア)グループに成長してきたが、2018年はその純資産が12.3%目減りし、人数が48人減った。中国証券網が伝えた。

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 スイス金融大手UBSと米大手会計事務所のプライスウォーターハウスクーパース(PwC)がこのほど共同発表した億万長者に関する調査報告で分かった。リポートでは資産額10億ドル(1ドル=約109円)以上の人々を億万長者としている。

 2018年の1年間で中国本土の億万長者の純資産は12.3%減り、人数は48人減の325人になった。だが、これまでの5年を振り返ると、18年の状況は前進する中の揺り戻しにすぎない。これまでの5年で中国本土の企業家数はロシアを抜き、世界2位の億万長者グループに成長してきた。資産規模はほぼ3倍になり、9824億ドルに膨らんだ。18年末時点で中国は世界の億万長者の資産の8分の1近くを保有している。

 報告によると、中国本土の億万長者の平均年齢は57歳、世界平均の64歳を大きく下回った。また裸一貫から成功した億万長者の割合は中国が98%、欧州、中東、アフリカでは61%、米国では70%となっている。

 出身業界別では、中国本土の億万長者は主に不動産業界で活躍しており、25%を占めた。科学技術業界出身者も激増し、割合は16%。次に消費・小売業界が続いた。

 PwC中国ウェルス&アセットマネジメント業界向けコンサルティング部門でリードパートナーを務める秦政(Qin Zheng)氏は「中国の新世代ビジネスリーダーの資産の蓄積は中国経済と密接に関連している。これまでの5年間で中国経済は盛んに発展した。都市化が着々と進み、中国本土の科学技術産業は世界に影響を及ぼすようになった。デジタル経済が従来型企業に与える影響が大きくなるにつれ、科学技術分野の企業家の資産の伸びは製造業や不動産業といった業界の昔からの大手を追い抜き、富がデジタル経済に適応できる人々へと移転しつつある。将来、デジタル経済産業出身の中国の億万長者がさらに増えるだろう」と述べた。(c)Xinhua News/AFPBB News