【11月12日 AFP】インド北東部アッサム(Assam)州で村人5人を殺したゾウを追跡していた当局は11日、このゾウを捕獲したことを明らかにした。以前から村を襲ったり、水田を荒らしたりしていたこのゾウは、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の創設者、故ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者にちなみ、ラディンと呼ばれている。

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 野生動物保護当局は、ドローンや飼いならしたゾウの部隊を使って数日間、森の中でラディンを追跡した。森林当局者はAFPに対し、「今日、捕獲作戦の最終段階を実行した。専門家が麻酔銃を2発撃って、この雄のゾウを眠らせた」と述べた。「今後、近くに人が住んでいない森にゾウを運んでいく」という。

「ラディン」は10月にアッサム州ゴアルパラ(Goalpara)地区で暴れまわり、24時間のうちに女性3人を含む計5人を殺した。

 インド当局が6月に発表した統計によると、同国では過去5年間で約2300人がゾウに殺されている。一方、人間に殺されたゾウは2011年以降で700頭。地元住民に毒殺されたり射殺されたりするゾウもいれば、電気柵にかかったり、移動ルート上にある鉄道の線路上で死ぬゾウもいるという。背景には生息地の減少などがある。(c)AFP