【11月12日 AFP】国際原子力機関(IAEA)は11日、イランの核開発計画に関する最新の報告書をまとめ、同国内の未申告の場所でウラン粒子を検知したことを明らかにした。

 AFPが確認した報告書によると、「IAEAは、申告を受けていないイラン国内の場所で、人為起源の天然ウラン粒子を検知した」という。粒子の発生源は、採掘後に初期段階の処理をされたものの濃縮はされていないウランとみられている。

 IAEAは粒子が検出された場所を明らかにしていないが、外交筋のこれまでの話によると、IAEAはイスラエルが過去に秘密原子力活動の存在を主張していた場所に関し、イランに問い合わせを行っていた。関係筋によれば、IAEAは今春、テヘランのトゥルクザバド(Turquzabad)地区にある場所から試料を採取したが、イラン側からは分析結果についての説明をなかなか得られずにいる状態だという。

 11日の報告書ではまた、イランがウラン濃縮活動を拡大したことも確認された。同国の現在の濃縮ウラン貯蔵量は六フッ化ウラン551キロ相当に達し、2015年に主要国と交わした核合意で定められた上限の300キロを大幅に超過した。(c)AFP/Jastinder KHERA