【11月11日 CNS】1分36秒で100億元(約1500億円)突破!――これは阿里巴巴(アリババ、Alibaba)系EC「天猫(Tmall)」が毎年11月11日の「独身の日」に行う大型販売イベント「双11」の売り上げ100億元突破記録を再度塗り替えた。2016年は6分58秒、2017年は3分1秒、2018年は2分5秒だった。

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 5分25秒で売り上げは300億(約4670億円)を超え、17分6秒で571億元(約8900億円)を突破、1時間1分36秒で2014年に記録した双11の全日の総売上額912億元(約1兆4200億円)を、1時間3分59秒で2015年の双11の全日の総売上額1000億元(約1兆5500億円)を突破した。成約額の1位は広東省(Guangdong)、2位は浙江省(Zhejiang)だった。

 すごいのはスピードだけではない。消費者の「買い物かご」の中身を見ると、特価マンション、半額の自動車、高級ぜいたく品、マオタイ酒……などが入り、今年で11年目を迎えた「双11」には、興味のある変化が生まれていることが分かる。

 今年の天猫「双11」には1000万種の商品が出品され、100万種を超える商品が新発売となった。78の国と地域の商品が国境を越えて販売され、1000を超える中国国内の農業基地からは高品質の農産品、2000の伝統的製造業の工場からは直送の良品が出品され、消費者の多元化するニーズに応えている。販売方法も、実況中継、音声オーダー、拡張現実(AR)によるお試し化粧などが消費者に新たなショッピング体験を提供している。

 初めて販売された11軒の「特価マンション」には、47人が競売に参加、見物者は1万人を超えた。自動車は1秒で55台売れ、実況中継された。これが今年の「天猫双11」だ。

 エスティローダー(Estee Lauder)は全世界から商品を集め、緊急に中国に搬送したが、「双11」の予約販売開始1日目の初めの25分で昨年の「双11」の一日分が売れ、中国に在庫があった全世界の4分の1に相当する41万本のアイクリームが瞬時に売り切れとなった。

 この2年で天猫の月間アクティブユーザー数は2億2600万人増加し、そのうち、20歳代と還暦を超えた高齢者、農村の若者が主な客層で、今年の「双11」に積極的に参加した客層でもある。2億個の買い物かごの背後に、彼らの生活があるのだ。(c)CNS-銭江晩報/JCM/AFPBB News