【11月8日 AFP】ロシアの旅客機のパイロットが、複数の乗客を乗せて飛行中に、訓練を受けたこともない女性に操縦を任せ、女性がその様子をソーシャルメディアに投稿した。これを受けて当局は7日、捜査を開始した。

 シベリア(Sibera)のサハ(Sakha)共和国の捜査当局によると、問題行為があったのは地域航空会社イルアエロ(IrAero)の定期便。他の乗客も搭乗している旅客機を、33歳の女性が操縦したという。

 当局は「乗員の一人が、飛行機の操縦許可も免許も持たない若い女性1人をコックピットに違法に招き入れ、アントノフ24(An24)機を操縦させた」と発表。

 同機の定員は乗員を除き52人で、当時「複数の乗客が搭乗していた」という。乗客の命を危険にさらす行為に該当したかどうかが、捜査の焦点になるとしている。

 ロシアメディアは先に、インスタグラム(Instagram)ユーザーによる複数の投稿について報道。

 ある動画には、ピンクのシャツを着た若い女性が飛行中の旅客機の操縦桿(かん)を握り、動画を撮影している男性が女性に指示を出している様子が捉えられていた。

 このアカウントは7日以降、非公開となっている。

 イルアエロは25機を保有し、シベリア各地に加え、首都モスクワ、サンクトペテルブルク(St. Petersburg)、黒海(Black Sea)沿岸部などを結ぶ路線を運航している。

 当局によると、動画に映っているこの旅客機は、サハ共和国の主要都市ヤクーツク(Yakutsk)から辺境にあるサキリア(Sakkyryr)の空港へ向かう便だったという。(c)AFP