【11月8日 AFP】(更新)数々のセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)疑惑が持ち上がっている世界的オペラ歌手プラシド・ドミンゴ(Placido Domingo)氏は8日、2020年東京五輪の公式文化プログラムへの出演を辞退すると発表した。イベントの「複雑さ」を理由に挙げている。

 大会組織委員会によると、ドミンゴ氏はセクハラ疑惑には言及しなかった。ドミンゴ氏は疑惑を一貫して否定している。

 ドミンゴ氏は「熟考した結果、予定されていた歌舞伎とオペラを融合した舞台公演への出演を辞退すると決めた。プロジェクトの複雑さが辞退の理由だ」と述べた。

 2020年4月に公演予定のパフォーマンスについては、同一の舞台で二つの文化を融合する「素晴らしい文化的取り組み」であり、五輪精神と完璧に調和するものだと称賛した。

 組織委員会によると、「慎重に考慮」し「相互に協議」した上で、ドミンゴ氏が辞退の決断を下したという。

 ドミンゴ氏のセクハラ疑惑をめぐっては、20人の女性が、無理やりキスをされたり、体を触られたり、まさぐられたりしたと告発。こうした行為は少なくとも1980年代から続いていたとされる。(c)AFP