【11月8日 AFP】国家ぐるみのドーピング違反で主要国際大会の出場を禁止されているロシアのパベル・コロプコフ(Pavel Kolobkov)スポーツ相は7日、世界反ドーピング機関(WADA)に提出された選手の検体データに改ざんはなかったと主張した。

 ロシアの専門家がWADAに弁明文書を送ったと明かした同相は「専門家たちは改ざんはなかったと考えている」とした。

 ロシア側は1月にWADAに電子データを転送。このデータは同国がWADAから資格回復を認められる重要な条件となっていた。

 しかし9月、WADAは提出されたデータの中に、内部告発者によって引き渡された薬物違反の証拠が含まれていなかった「矛盾」を指摘してその説明を要求。矛盾が起きた経緯を説明できなかった場合、ロシア側はWADAから不適格とみなされる事態に直面している。

 同国のウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は10月、ロシアは「WADAに積極的に協力している」とし、「この組織から提示された条件に完全に従っている」と主張した。

 また、コロプコフ・スポーツ相は、データの矛盾は「単にシステムの技術的な問題」とし、「これらの疑惑は説明により解消されると確信している」と強調した。なお、ロシアの専門家とWADAは近日中に面会する予定となっている。(c)AFP/Anna MALPAS