【11月7日 AFP】米特殊部隊の急襲を受けて先月死亡したイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の前最高指導者、アブバクル・バグダディ(Abu Bakr al-Baghdadi)容疑者の妻で、トルコが拘束しているとされる女について、あるトルコ当局者は、女は昨年から拘束されており、ISの「内部構造」に関する「多くの情報」を提供していたと明らかにした。

 この当局者は、バグダディ容疑者の妻は当初ラニア・マハムード(Rania Mahmoud)と名乗っていたが、本名はアスマ・ファウジ・ムハンマド・クバイシ(Asma Fawzi Muhammad Al-Qubaysi)だったと話した。

 バグダディ容疑者の「第一夫人」とされるこの女は、レイラ・ジャビール(Leila Jabeer)と名乗る同容疑者の娘ら10人と共に、対シリア国境に近いハタイ(Hatay)県で昨年6月2日に拘束された。

 同当局者によると、バグダディ容疑者との血縁関係は、イラク当局から提供された同容疑者のDNAサンプルを使用して確認されたという。

「(妻の)身元はすぐ判明した。その時点で、女はバグダディ容疑者とISIS(ISの別称)の内部構造に関する多くの情報を自ら提供した」と同当局者。

「すでに分かっていた多くの事項の裏付けがとれた。新情報も得られ、別件で一連の容疑者拘束にもつながった」と述べている。

 バグダディ容疑者の妻の拘束については、トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領も6日に初めて発表していた。(c)AFP