【11月10日 CNS】「2019年中国SF大会(China Science Fiction Convention)」が3日、北京で開かれ、最新の「中国SF産業リポート」が発表された。中国のSF産業は急成長を遂げており、2018年の総生産額は前年の140億元(約2169億円)から3倍超の456.35億元(約7071億円)に達した。さらに2019年上半期は315.64億元(約4881億円)で、前年比1.38倍となった。

【関連記事】SF作家の藤井太洋氏 「『三体』は2012年来の最大のブーム」

 リポートは中国科普作家協会(China Science Writers Association)副理事長、南方科技大学(Southern University of Science and Technology)人文科学センター教授の呉岩(Wu Yan)氏が発表。2018年のSF書籍市場の売上額は17.8億元(約276億円)で、前年に比べて83.5%増加。2019年上半期の総額は13.8億元(約214億円)近くに増え、2018年の約77%に達した。

 2018年のSFゲーム産業は伸び幅が緩やかになってきているが、年間売上額は195億元(約3021億円)に達し、2019年上半期も110億元(約1704億円)を超えた。SF関連製品の売上額は2018年が約4.5億元(約69億円)で、2019年は上半期だけで約9.5億元(約147億円)と前年1年間を上回った。

 SF映画市場では中国国産映画の存在感が高まっている。2018年のSF映画市場の売上額は209.05億元(約3239億円)で、そのうち国産映画は33.707億元(約522億円)。2019年上半期は172.339億元(約2670億円)に上り、国産映画は68.565億元(約1062億円)を占めた。最近2年間で、SF映画は外国作品が独占するという局面を変え、国産の優れた作品が業界のリーダーになりつつある。

 中国SF産業リポートは、南方科技大学科学、中国科普研究所SF研究センターなどが共同で作成した。 (c)CNS/JCM/AFPBB News