【11月7日 CNS】中国・国家文物局によると、中仏両国政府は6日、北京で協議書に署名し、パリのノートルダム大聖堂(Notre Dame Cathedral)の火災後の修復協力と、兵馬俑(へいばよう、Terracotta Warriors)の保護研究協力について一致した。中国の専門家は現場に赴き、大聖堂の修復に参加することになる。

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 中仏双方は協議書に基づき、2020年に大聖堂の修復協力のテーマ、方法および中国側の人選を確定させ、早急に中国の専門家を派遣し、フランス側と共同で現場修復作業を行うとしている。また、中仏双方は陝西省(Shaanxi)にある秦始皇帝陵の兵馬俑保護についても技術交流と訓練プロジェクトを進めることを明確にしている。

 国家文物局の劉玉珠(Liu Yuzhu)局長は「ノートルダム大聖堂はフランス文明の重要な象徴であり、人類文明の傑出した宝でもある。火災後の修復作業はフランス政府が重点を置き、国際社会の関心の的だ。秦始皇陵の兵馬俑は、国際的評価を受けている中国の文化遺産であり、多年にわたる保護修復と研究の中で、中国として文化財保護に関する国際協力の豊富な経験を蓄積してきた。中仏両国が前述の2件の協力を行うことは、中仏文化遺産の協力を深め、世界的規模でモデル効果を生み出すことになるだろう」と述べた。

 中仏両国は文化遺産大国として、遺産の保護修復協力でしっかりしたベースを持っている。カンボジアのアンコール遺跡の研究保護修復の歴史において、中国文化遺産研究院(Chinese Academy of Cultural Heritage)とフランス国立極東学院(EFEO)は研究協力協議書を結び、資料共有化と相互訪問、技術交流などにより、長期安定的な協力関係を結び、両国間の文化遺産研究協力を促進してきている。(c)CNS/JCM/AFPBB News