【11月7日 AFP】映画『エデンの東(East of Eden)』や『理由なき反抗(Rebel Without a Cause)』で人気を博し、1955年に交通事故のため24歳の若さで死去した米俳優ジェームズ・ディーン(James Dean)が、来年公開予定の新作映画で銀幕に「復帰」することが7日分かった。過去の映像や写真を元にコンピューターグラフィックスを活用し、スクリーン上に本人を再現するという。

 芸能誌ハリウッド・リポーター(Hollywood Reporter)によると、出演作はベトナム戦争を題材にした実写アクション映画『Finding Jack(原題)』。ベトナムの戦場に連れていかれ、戦後そのまま遺棄された米軍の軍用犬をめぐる物語で、作家・脚本家・映画監督のガレス・クロッカー(Gareth Crocker)氏の同名小説(2008年)が原作だ。

 配役は、回想シーンに登場する準主役「ローガン(Rogan)」だという。

 メガホンを共同で取る映画プロデューサーのアントン・エルンスト(Anton Ernst)氏は、「ローガンというキャラクターの内面変化はちょっとかなり複雑だ。この人物を完璧に演じられる俳優をベテランから新人まで探し求めたが、数か月間にわたるリサーチの末、ジェームズ・ディーンを起用することに決めた」と述べている。

 米映画制作会社マジックシティー・フィルムズ(Magic City Films)が、ジェームズ・ディーンの遺族から写真や映像の使用権を取得。コンピューター生成画像(CGI)で姿を再現し、声は別の俳優が当てる。近々制作を開始し、来年11月の公開を目指す。

 しかし、このアイデアに喝采する人ばかりではない。アメコミ原作の映画シリーズでスーパーヒーロー「キャプテン・アメリカ(Captain America)」を演じる俳優クリス・エヴァンス(Chris Evans)は、「これはひどい。きっと、コンピューターにピカソ(Picasso)の新作を描かせることだってできてしまうだろう」とツイッター(Twitter)に投稿した。(c)AFP