【11月4日 AFP】2020年米大統領選挙まで3日で1年となった。ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は共和党員の「怒り」の波が再選をもたらすとの賭けに出る一方、民主党候補らは政権奪還の好機を狙い戦いに打って出ている。

 トランプ氏に対する、下院の率いる弾劾調査の動きに見られるように両党の衝突は激しくなっており、これらにうんざりした米国民にとって、来年までの1年もやはり新たな分断の1年となりそうだ。

 各種世論調査は、米国がかつてないほど分裂している様子を浮き彫りにしている。

 米バージニア大学(University of Virginia)政治学科研究チームが出した最新の見通しでは、来年の大統領選は両党が完全に互角となっている。各党がリードしている州の選挙人票の数は総計248票になり、大統領選での勝利に必要な選挙人票270票に届かないとみられている。

 米国内の分裂は下院にも反映されている。トランプ氏の弾劾調査の正式開始を可決した先月31日の採決は、それぞれの党の方針にほぼ従ったもので、米史上過去3度の弾劾投票に比べより党派性の強いものだった。

 下院での弾劾調査採決では共和党議員全員が反対票を投じたが、トランプ氏は米国民の間で支持を失いつつある可能性がある。新たな世論調査では、トランプ氏は弾劾・罷免されるべきだと考える米国民は現在、回答者の半数に上っている。(c)AFP/Brian KNOWLTON