【11月3日 AFP】イラク首都バグダッドのタハリール広場(Tahrir Square)近くで2日、反政府デモが行われ、デモ隊と治安部隊が衝突した。バグダッドでは1か月にわたり断続的にデモが行われ、多くの死者が出ている。

 衝突は、タハリール広場とチグリス川(Tigris River)西岸にある政府庁舎や外国大使館が集まる制限区域グリーンゾーン(Green Zone)をつなぐ2本の橋で集中的に発生。橋の上に配備された機動隊はバリケードの後ろで守りを固めるデモ隊を寄せ付けないため、催涙弾を発射した。

 医療筋がAFPに明らかにしたところによると、夜間にデモ参加者1人、日中に1人が死亡。一連の衝突で数十人が負傷した。

 デモは10月1日、汚職や失業率の高さなどへの反発から始まり、政界と宗教界に対する大規模な抗議運動に発展。学生や労働組合員、非政府組織(NGO)などを巻き込み、規模を拡大してきた。

 バグダッドでは同日、200人近い障害者も独自に小規模なデモを行い、反政府運動への支持を示した。(c)AFP/Sarah BENHAIDA