【11月3日 AFP】中国・江蘇(Jiangsu)省で、人気男性歌手、林俊傑(リン・ジュンジェ、JJ Lin)さんが治療に訪れた病院の職員11人が、医療用品を林さんが使用したとの触れ込みでネット上で販売しようとして停職処分となった。

 シンガポール出身の林さんは先月26日、公演のために訪れていた江蘇省にある鎮江市第一人民医院(Zhenjiang First People's Hospital)で治療を受けた。風邪をひいたためとされている。

 林さんが帰った後、同医院の職員らは中国版ツイッター「微博(Weibo)」やメッセンジャーアプリ「微信(WeChat、ウィーチャット)に林さんの治療に使われたとされる医療廃棄物の画像を投稿。画像には使用済みの医療用チューブや紙コップ、ラベルに「林」と書かれた点滴袋が写っており、「欲しい人は微信でメッセージを送って」と書き込まれている。投稿者は同医院の職員とみられる。

 さらに、中国メディア「茘枝網(Litchi Network)」によると、同医院の女性看護師たちが、林さんが診察を受けていたベッドに自分たちが代わる代わる横になる様子を動画で撮影していたという。

 これに対し医院側は、全ての医療廃棄物は規定通り適切に廃棄されており、「紛失」は一切確認されていないと強調。その上で先週、「林俊傑氏のプライバシーを外部にさらし、ご迷惑をかけた。医院を代表して、林氏と関係者の皆さんにおわび申し上げる」と毛鎮偉(Mao Zhenwei)副院長が謝罪し、この件に関与した職員11人を最長1年の停職処分としたと明らかにした。

 一方、林さんの芸能プロダクションは、林さんは回復していると発表。ファンたちの「熱意」に感謝した上で、林さんのプライバシーを尊重してほしいと呼び掛けた。(c)AFP