【11月3日 AFP】中国商務省は2日、米中両国が貿易交渉において「原則合意」に達したと、声明で発表した。中国の劉鶴(Liu He)副首相と米通商代表部(USTR)のロバート・ライトハイザー(Robert Lighthizer)代表およびスティーブン・ムニューシン(Steven Mnuchin)米財務長官が1日、電話会談で「両国の核心的な懸念への適切な対応」について「真剣かつ建設的」に協議し、「原則において共通認識に達した」という。

 一方、声明は次回の協議日程について「双方(米中)が意見交換した」とのみ説明し、詳細には触れていない。

 世界の2大経済大国である米国と中国間の貿易摩擦は1年半に及び、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は、今月中旬に予定されていた南米チリでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、習近平(Xi Jinping)国家主席と共に中国との「第1段階」貿易合意に署名する意向を示していた。しかし、チリのセバスティアン・ピニェラ(Sebastian Pinera)大統領が先月30日、首都サンティアゴでの反政府デモ激化を理由にAPEC首脳会議の開催中止を発表したことから、米中貿易合意の先行きは不透明感が高まっている。
 
 米大統領選が来年に迫る中、再選を目指すトランプ氏はウクライナ疑惑をめぐり、弾劾調査に向けた米議会の圧力に直面する一方、米通商当局者らは中国との部分合意達成に注力している。(c)AFP