【11月3日 AFP】香港で2日、民主派による新たな無許可デモが行われ、警官隊が参加者に催涙弾の発射や放水を行った。中国政府は、デモ収束の兆しが見えない香港への強硬策を進める方針を明言している。

 デモはこの日午後の開催が申請されていたものの、香港警察は安全上の懸念を理由に許可しなかった。しかし、デモはこれまでにもよくあったように当局の許可なく敢行され、数千人が参加。その後警官隊との衝突が発生し、香港島の商業地区で黒い服を来たデモ参加者らが、機動隊と数時間にわたって衝突した。デモ参加者の大半は先日施行された覆面禁止規則を無視し、マスクを着用していた。

 強硬派のデモ参加者らはれんがや火炎瓶を投げつけ、数か所の地下鉄の駅や親中派とされる企業を襲撃。中国国営新華社(Xinhua)通信の香港支社も標的にされ、窓ガラスが割られた。警官隊は催涙弾を発射するとともに放水車でデモ参加者らを排除し、数十人を拘束した。

 繁華街の湾仔(Wanchai)地区では、ラグビーのワールドカップ(W杯)決勝を観戦するためバーに集まっていたサポーターらも催涙ガスに巻き込まれた。新華社は、香港支社を標的にしたデモ参加者らの「野蛮な行為」を非難する声明を出した。
 
 中国は1日、香港の統治制度への挑戦を容認せず、愛国教育を強化する方針を打ち出した。香港では若者が主導する週末の抗議活動が、22週連続で行われている。(c)AFP/Su Xinqi and Catherine Lai