【11月3日 AFP】トルコ軍がシリア北東部での軍事作成で奪取した町タルアブヤド(Tal Abyad)で2日、自動車爆弾による攻撃があり、少なくとも13人が死亡した。シリアの対トルコ国境地帯では同日、大勢のクルド人が「トルコによる占領」に対する抗議デモを行っていた。

 トルコは10月9日に開始した越境軍事作戦で、クルド人勢力からタルアブヤドを奪取していた。越境軍事作戦の停戦が先週発効したにもかかわらず今回の爆弾攻撃が発生し、8年にわたるシリア内戦の新たな人道上の危機となった。

 2日にタルアブヤドで取材したAFPの記者は、がれきが散乱する道路の真ん中でバイクのフレームが炎上しているのを確認した。大やけどを負った犠牲者の遺体を男性たちがピックアップトラックの荷台に乗せる中、道路脇にはベールをかぶった若い女性が立ちつくしていた。

 トルコ国防省は、今回の自動車爆弾攻撃をクルド人勢力によるものとし、民間人13人が死亡したと発表した。一方、英国に拠点を置くシリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)は親トルコ派民兵と民間人の計14人が死亡したとしている。

 クルド人が人口の大多数を占める都市カミシリ(Qamishli)では同日、大勢のクルド人がデモ行進を行い、「トルコによる侵略」に抗議した。(c)AFP