【11月2日 AFP】タイ北部チェンライ(Chiang Rai)県タムルアン(Tham Luang)で1日、去年地元サッカーチームの少年らとコーチが3週間近く閉じ込められていた洞窟の一般公開が再開された。少年たちの救出作戦は当時、世界中の注目を集めた。

 少年サッカーチーム「ワイルド・ボアーズ(Wild Boars)」のメンバー12人とコーチは2018年6月、練習後にタムルアン洞窟に入ったところ、大雨による増水で唯一のルートを引き返せなくなり、3週間近く閉じ込められた。13人全員が無事に救出されて以来、洞窟は閉鎖されていたが、今月1日に一般公開を再開。洞窟を管理している地元当局はAFPの取材に応じ、1日で約2000人が訪れたと明らかにした。

 現在、観光客は入り口付近より先への立ち入りが認められておらず、そこから内奥部をのぞくことしかできないが、当局者らはルートの安全性を確認した上で、奥まで見学を認めることを検討しているという。

 また当時、救助活動で使用された電話線やホース、ワイヤを滑車で滑る「ジップライン」などがそのまま残されており、当局の責任者は、将来的にそうした装備を観光客向けに洞窟内に展示する可能性もあると明かした。

 少年たちの救出劇をめぐっては、出版契約が複数交わされ、先月には韓国・釜山(Busan)で開催された第24回「釜山国際映画祭(BIFF)」でも初の映画化作品がプレミア上映された。(c)AFP