【11月2日 AFP】ラグビーニュージーランド代表の主将キーラン・リード(Kieran Read)は、W杯日本大会(Rugby World Cup 2019)3位決定戦を自身最後の代表戦にはしたくなかった。だが、オールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)が40-17でウェールズに勝利した一戦でのプレーは、そんな思いを全く感じさせなかった。

 今大会を最後に代表から退き、日本に活躍の場を移すリードの望みは、代表での127キャップ目、自身の代表での最後の試合でニュージーランドをW杯3連覇に導くことだった。

 しかし、前週の準決勝でイングランドに7-19の衝撃の敗戦を喫し、その希望は打ち砕かれた。

 代わりに、2回のW杯優勝経験を誇る34歳のリードは、しばしば誰もやりたくない試合とやゆされる3位決定戦で母国を率い、66年間続くウェールズ戦の連勝を伸ばした。

 キックオフ前に見せた気迫のこもった伝統の「ハカ(Haka)」、そして最初のラックに参加してから試合の最後までプレーし続けたことからも、彼がいつも通りの仕事をしたのは明らかだった。

 オールブラックスの主将として、元チームメートでもあるリッチー・マッコウ(Richie McCaw)氏の110試合に次ぐ52試合を戦ったリードは試合後、「とてつもなく誇りに思っている」と話した。

「きょうの観客を見ただろう。再びこのジャージーを着られたのは最高だ。選手たちも、オールブラックスの一員でいることが何を意味するか本当に分かっている」と付け加えたリードは、自身が出場した代表戦で84パーセントを上回る驚きの勝率を残し、オールブラックスを去る。(c)AFP/Julian GUYER