【10月31日 AFP】韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領の母親が29日に死去した。これを受けて北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-un)朝鮮労働党委員長が、文大統領に弔意文を送った。政府関係者らが31日、明らかにした。

 文大統領の母親カン・ハンオク(Kang Han-ok)さんは、北朝鮮で生まれ育ち、朝鮮戦争(Korean War)中に韓国に避難した。29日に慢性疾患が原因で亡くなった。92歳だった。

 韓国の大統領府報道官によると、北朝鮮の政府関係者が30日午後に、両国を隔てる軍事境界線沿いの非武装地帯(DMZ)に金氏からの弔意文を届けた。金氏は文氏に対し、深い哀悼の意を伝えたという。

 弔意文は、釜山(Busan)のカトリック教会で行われた葬儀に参列していた文大統領の元へ届けられた。

 大統領府によると、31日の葬儀で文氏は「母が私の父、そして両親、6人のきょうだいと再会できるよう望む」と述べ、さらに生前には「帰れなかった故郷を訪れることも願う」と語ったという。(c)AFP