【10月31日 AFP】米カリフォルニア州シミバレー(Simi Valley)で30日、新たな山火事「イージー火災(Easy Fire)」の火の手が急速に広がり、ロナルド・レーガン大統領図書館(Ronald Reagan Presidential Library)を脅かしている。ロサンゼルス大都市圏では、めったに発令されることのない「極めて深刻な」山火事警報が広範囲に発令されている。

 当局によると、イージー火災は30日午前6時ごろ、ロサンゼルスの北西に位置するシミバレーで発生。365ヘクタール超に延焼し、大統領図書館と近隣の住人らは避難を余儀なくされた。

 ハリケーン並みの強風にあおられて猛威を振るう山火事から丘の上に立つ大統領図書館を守るため、消防隊が現場に急行した。

 大統領図書館の広報を担当するメリッサ・ギラー(Melissa Giller)氏は地元ラジオに対し、同館の保管文書と、記念品のほとんどは、地下の耐火保管庫にあるので安全だと述べた。

 相次ぐ山火事を受けて、カリフォルニア州のギャビン・ニューソム(Gavin Newsom)知事は、州全域を対象に非常事態を宣言。電力大手パシフィック・ガス・アンド・エレクトリック(Pacific Gas and Electric)は火災リスク低減のため、州の北部と中部で輪番停電を実施している。

「深刻」または「極めて深刻」なレベルの山火事警報が発令された地域には、およそ1800万人が居住している。

 映像前半はロナルド・レーガン大統領図書館に迫る火の手、米CBSテレビが30日撮影・提供。後半は馬やヤギなどの家畜を避難させる畜産農家ら、シミバレーで30日撮影。(c)AFP/Jocelyne ZABLIT