【10月31日 AFP】チリのセバスティアン・ピニェラ(Sebastian Pinera)大統領は30日、来月同国で予定されているアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議と再来月の国連(UN)の気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)の開催を断念すると発表した。チリでは抗議デモによる混乱が10日以上続き、これまでに少なくとも20人が死亡、社会秩序の回復が難しくなっていた。

 ピニェラ氏は「良識」に基づき、APECとCOP25の主催を取りやめる決定を指示したと説明した。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は、11月16~17日に開催予定だったAPEC首脳会議で、中国の習近平(Xi Jinping)国家主席と会談し「第1段階」の合意を目指す見通しだと表明していた。実現すれば、2大経済大国の間で1年半続いている貿易戦争の一部が終結するはずだった。

 ホワイトハウス(White House)のホーガン・ギドリー(Hogan Gidley)報道官は、「第1段階」の合意内容を同じ時間枠で最終的にまとめることに期待感を示した。

 APECはチリの決定を支持すると表明する一方、年内の別の場所での開催見通しについては言及せず、来年2020年の首脳会議はマレーシアで開催予定と述べるにとどまった。

 今年のAPEC首脳会議には、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領も参加する見通しだった。

 また、同国で12月2~13日に開催予定だったCOP25には、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さんら2万5000人の参加が見込まれていた。

 映像前半は開催断念を発表するピニェラ氏、30日撮影・提供。後半は首都サンティアゴで続くデモ、30日撮影。(c)AFP/Paulina ABRAMOVICH