【10月31日 AFP】サッカーイングランド・フットボールリーグカップ(England Football League Cup 2019-20)は30日、4回戦の試合が各地で行われ、ホームのリバプール(Liverpool FC)はアーセナル(Arsenal)と5-5で迎えたPK戦を5-4で制して準々決勝進出を決めた。

 両チームの指揮官は、前の試合から11人全員を入れ替えてこの日の一戦に臨んだが、控え選手たちはリバプールの本拠地アンフィールド(Anfield)で今季屈指のスリリングな熱戦を繰り広げた。

 アーセナルが何度もリードをふいにして迎えたPK戦では、リバプールの20歳のGKクウィヴィン・ケラハー(Caoimhin Kelleher)がダニ・セバージョス(Dani Ceballos)のシュートをストップすると、最後は18歳のカーティス・ジョーンズ(Curtis Jones)がPKを成功させて勝ち上がりを決めた。

 大会最多となる8度の優勝を誇るリバプールは、2012年以来となる栄冠に向けて順調に進んでいる。

 リバプールのユルゲン・クロップ(Juergen Klopp)監督は、「オープンになりすぎる場面が何度もあった。戦術について話すこともできるが、こんな夜に誰が気にする? 選手たちには、忘れられない試合を経験してほしいと願っていた」とコメントした。「選手たちにとって、初めてアンフィールドでプレーするのは夢のようなこと。すべてのゴールが素晴らしかった」

 一方のアーセナルは、27日のクリスタルパレス(Crystal Palace)戦でグラニト・ジャカ(Granit Xhaka)がファンに怒りをぶちまけ、試合もショッキングな形で引き分けていたが、この日は3-1、4-2、最後は残り数秒まで5-4とリードしながら敗退し、さらなる打撃となった。

 アーセナルのウナイ・エメリ(Unai Emery)監督は、「クレイジーな試合だった。ラストプレーまではわれわれがリードしていた。PK戦はどちらに転ぶか分からないが、負けてしまった。落ち込んでいるが、より良い結果にふさわしかったと思う」と振り返った。

 他の試合では、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)が敵地でチェルシー(Chelsea)を2-1で下し、準々決勝に駒を進めた。

 ユナイテッドのオレ・グンナー・スールシャール(Ole Gunnar Solskjaer)監督が前の試合から4人しかメンバーを入れ替えなかったのに対し、チェルシーのフランク・ランパード(Frank Lampard)監督は6人の選手変更を行った。

 多くの主力を起用したことが功を奏したユナイテッドはこれで公式戦3連勝となり、立て直しを図りつつある。

 勝利した27日のノリッジ・シティ(Norwich City)戦では2度のPKを失敗していたユナイテッドだったが、この日は25分にマーカス・ラシュフォード(Marcus Rashford)がPKを成功させ、先制した。61分にはミシ・バチュアイー(Michy Batshuayi)に同点弾を許したが、73分にはラシュフォードが27メートルの距離から鮮烈な決勝FKを決めた。

 また、アストン・ビラ(Aston Villa)も地元のライバルであるウォルバーハンプトン・ワンダラーズ(Wolverhampton Wanderers)に2-1で勝利し、8強入りを決めている。(c)AFP/Steven GRIFFITHS