■宇宙人探し

 将来的には生物学的生命の兆候を探す目的で、別の惑星の化学組成分析が行われるだろう。地球でも、ウシのげっぷから光合成まであらゆるものが大気の構成に貢献している。ターター氏はTESSのような巨大望遠鏡を使えば、説明がつけられないような化学組成のある種の不均衡を見つけられるかもしれない」と期待を示した。

 別の銀河の知的宇宙人発見の可能性よりも、火星の微生物状の生命発見の可能性の方が高いだろうか。これについてターター氏は「どちらかが見つかる可能性はある」と指摘する。

 だが、10万光年先にある別の文明からの信号を人類が受信したとしても、それが人類にとって何の役に立つのだろうか。われわれがその文明を訪れることはできず、返事を送ったとしても相手に届くまでに10万年もかかるのだ。

 ターター氏はこれについて、ウィリアム・シェークスピア(William Shakespeare)や古代ギリシャ・ローマの古典を引き合いに出し、「私たちは著者に質問できるわけではないが、それらの書物から実に多くのことを学んでいる」と説明した。

「やがて未来に伝えられる情報だといえる。これは、遠方の科学技術との通信がどのようなものかを示す非常に優れたモデルだと考えている」 (c)AFP/Ivan Couronne