【10月29日 AFP】インド南部で、2歳の男児が深さ26メートルの井戸に転落した事故で、当局は29日、男児の遺体を収容したと発表した。

 タミルナド(Tamil Nadu)州の自宅近くで遊んでいたスジット・ウィルソン(Sujith Wilson)ちゃんは、25日に直径30センチの井戸に転落。

 地元当局者は記者らに対し「遺体は特殊な装置を用いて収容された。腐敗が始まっていた」と明かした。死因を特定するため検視が行われるという。

 救出活動中は、熱感知カメラを使ってスジットちゃんの体温を観察しながら、パイプで酸素を送り届けていた。

 救助隊によると、スジットちゃんは27日朝までは意識不明ながら呼吸はしていたが、その後スジットちゃんが井戸の底まで落下してしまってからは、状態を確認できていなかったという。

 救助隊は27日、石油掘削ドリルを使って井戸と平行に穴を掘り始めたものの、岩の多い地質で、スジットちゃんが落ちた地点まで残り約10メートルというところでドリルが故障。

 その前日には、ロボット装置でロープをつり下げ、スジットちゃんの手首にかけて引き上げる手法も試したものの、失敗に終わっていた。

 インドでは4か月前にも幼児が井戸に転落する事故が発生し、国中の注目を集めたばかりだった。(c)AFP