【11月4日 AFP】男子テニス、パリ・マスターズ(Rolex Paris Masters 2019)は3日、シングルス決勝が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は6-3、6-4でカナダのデニス・シャポバロフ(Denis Shapovalov)に圧勝し、自身が持つ歴代最多記録を更新する5度目の大会制覇を果たした。

 去年のパリ・マスターズでは決勝でカレン・ハチャノフ(Karen Khachanov、ロシア)に敗れたジョコビッチだったが、この日はラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)の棄権で決勝に駒を進めてきたシャポバロフを一蹴。緊張が見えた20歳の新鋭に唯一許したブレークポイント1本をしのぎ、直接対決の成績も4戦全勝とした。

 1セットも落とさずに今季5勝目を飾ったジョコビッチは、「大会を通して一番サーブが良かったと思う。だから試合が短かった」「間違いなく今大会ベストの試合の一つ。週の後半は素晴らしかったと思う」「この優勝はこの上なくうれしい」と喜んだ。

 ジョコビッチは4日発表の最新ランクで1位の座をナダルに譲るが、今大会を制したことで年度末のランキングで再びナンバーワンに返り咲く可能性を高めている。仮にそうなれば、ピート・サンプラス(Pete Sampras)氏と並び最多6度目の年末1位となる。

 四大大会(グランドスラム)16勝を誇るジョコビッチは、これがマスターズ1000(ATP Masters 1000)通算34勝目。歴代トップに立つナダルの記録まであと一つに迫った。また、ATPツアー全体では77勝目で、こちらはジョン・マッケンロー(John McEnroe)氏と並び歴代5位となっている。

 一方、腹筋を痛めたという33歳のナダルは、10日から英ロンドンで始まるATPファイナルズ(ATP Finals 2019)に間に合うか微妙な状況となっている。

 シーズン最終戦で5度の優勝を誇るジョコビッチは、「彼がけがをしてしまったのは残念」「気持ちが分かる。自分もキャリアを通して大けがを経験してきたから」と話している。(c)AFP/Jed Court