【11月7日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、アーセナル(Arsenal)の前監督でフランス出身のアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)氏は、サッカーの指揮官に復帰して再びコートのファスナーに悪戦苦闘する準備を整えており、「水曜日の雨のストーク(Stoke)」が懐かしいと語った。

 10月に70歳になったベンゲル氏は、アーセナルで3度のリーグ優勝と7度のイングランドFAカップ(FA Cup)制覇を成し遂げた後、昨季限りでガナーズ(Gunners、アーセナルの愛称)での22年間の政権に終止符を打った。

 しかし、競技から離れていてもサッカーへの情熱が衰えたことはなく、この休養期間中にも「世界中から複数のオファー」があったといい、東京の新スタジアム建設に関するアドバイザーとして来日した今回、「今まで申し出を断っていたのは、家族に病人がいたからだ」「物理的に不可能だったり、自分が望んでいなかったりしたときも、常にオファーがあった」とAFPのインタビューで明かした。

 1996年にアーセナルの監督に就任する前にはJリーグの名古屋グランパス(Nagoya Grampus)で指揮を執っていたことから、ベンゲル氏は日本代表を率いる話も浮上していたが、その可能性について問われると、「何でもあり得るだろう。私は日本にいるのが大好きだった。どのような可能性についても除外しない」と回答。来年早々にもベンチに復帰することを視野に入れているものの、具体的な行き先は決めていないという。

 しかしながら、たとえそれがストーク・シティ(Stoke City)戦やボルトン・ワンダラーズ(Bolton Wanderers)戦のように、相手の本拠地がいてつくような雨の夜に見舞われる地域であっても指揮を執るのが懐かしいといい、「個人的には好きだった」「私もそうした地域(フランス北東部)の出身だから、雨の水曜日には慣れている。そう、あれは懐かしいね!」と語った。

「人々と触れ合い、同じ船に乗り、感情を分かち合い、勝ち負けを共有することが懐かしい」「自分は重圧に立ち向かうことがかなり得意なんだ。なぜなら、人生を通じてそうしてきたからね。だから、その状況が懐かしい」