【10月29日 AFP】ラグビーニュージランド代表のソニー・ビル・ウィリアムズ(Sonny Bill Williams)が29日、ラグビーリーグ(13人制)のトロント・ウルフパック(Toronto Wolfpack)から史上最高額のオファーを提示されていると報じられた。

 オールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)のスター選手で、現在開催中のW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)に出場している34歳のウィリアムズは、大会終了後にラグビーユニオン(15人制)でのキャリアから退くとみられているが、母国チームは準決勝で悔しい敗戦を喫し、来月1日に行われるウェールズとの3位決定戦に臨むことになっている。

 オーストラリア紙シドニー・モーニング・ヘラルド(The Sydney Morning Herald)によると、今月からイングランドのスーパーリーグに昇格したウルフパックは、ウィリアムズを獲得するために2年総額900万豪ドル(約6億7000万円)を用意。獲得には複数のクラブが乗り出しているが、ラグビーリーグとラグビーユニオンと合わせて史上最高額になるとみられるウルフパックの提示額には、いずれも届いていないという。

 さらに記事では匿名情報として、今回の争奪戦はウィリアムズが選手として素晴らしいキャリアを開始したオーストラリアとニュージーランドで開催されているナショナル・ラグビーリーグ(NRL)のクラブにとって、あまりにも金額が大きすぎるものになっていると伝えられた。

 ウルフパックはこれまで、ラグビー界を代表する選手の一人であるウィリアムズへの熱意をはばからず示しており、鉱業界の有力者であるオーナーのデビッド・アーガイル(David Argyle)氏のおかげで、獲得に向けた資金も十分に持っている。

 オーストラリア出身のアーガイル氏は、今年初めにウィリアムズについて、「非常に人気の高い選手であり、熱狂的ファンを呼び込める」と述べていた。また、カナダに拠点を置きながら、海を渡ってイングランドで戦うことになるウルフパックを世界的なチームにするという大きな目標を掲げている。(c)AFP