【10月29日 AFP】ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)やディオール(Dior)などのブランドを傘下に置く仏高級品大手LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン(LVMH)は28日、米宝飾品大手ティファニー(Tiffany)の買収を模索していることを明らかにした。

 1837年創業でニューヨーク5番街の一等地に本社を構えるティファニーは、米国を代表する高級ブランド。高級ダイヤやシルバーの結婚・婚約指輪で知られ、オードリー・ヘプバーン(Audrey Hepburn)さん主演で1961年に映画化されたトルーマン・カポーティ(Truman Capote)の小説「ティファニーで朝食を(Breakfast at Tiffany's)」にも登場した。

 LVMHは、ティファニーの買収に向けた「予備協議」に入っているとしたが、買収が成功する「確信はない」としている。一方のティファニーも同日の発表で、同社を1株当たり120ドル、計145億ドル(約1兆5800億円)で買収する「一方的で拘束力のない提案」をLVMHから受けたことを認めた。ティファニー側は、実質的な協議は行われていないものの、同案を「慎重に検討」中だとしている。

 これを受け、ティファニー株は28日の米株式市場で30%以上急騰。これは、投資家がティファニーに対して別企業による買収の提案やLVMHからの買収提示額引き上げがあると予想していることを示している。(c)AFP