【10月28日 AFP】欧州連合(EU)から離脱する英国に「さよならを告げる象徴的な機会」と銘打ってオランダの浜辺で企画されていたパーティーが、離脱延期とはまた別の理由で延期されることが分かった。主催者が26日、発表した。

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 このパーティーはオランダの首都アムステルダム近郊の海岸リゾート、ウェイクアーンゼー(Wijk aan Zee)で当初の離脱期限の10月31日に開催される予定で、すでに数千人が参加を登録。当日は複数のバンドが出演し、名物のフライドポテトやフランスワイン、ドイツビールなど欧州の名産品が供されることになっていた。

 しかし、英EU離脱(ブレグジット、Brexit)の期限延期をめぐって政治家らの駆け引きが続く中、仕掛け人のロン・トゥクーク(Ron Toekook)氏は「このような楽しい大規模イベントの準備をわずか2か月半で行うというのは、いささか野心的過ぎたようだ」と述べ、パーティーの延期を発表。「こんな短期間で資金調達を完了するのは不可能だった。企業の協賛資金が年末までに使い果たされてしまうことも一因だ」と説明した。

 ただ、今回の措置は「延期であって、中止ではない」と主催者側は強調している。新たな開催日は2020年初頭に予定しているという。

 トゥクーク氏によると、この企画は今年8月、フェイスブック(Facebook)上のジョークとして始まったが、急速な盛り上がりを見せ「数千人が興味を示す本物のイベントに成長した」という。

 パーティーの参加費は、英国が欧州経済共同体(EEC)に加盟した年にちなんで、19.73ユーロ(約2400円)に設定されていた。支払い済みの参加者には、できる限り速やかに返金するという。(c)AFP