【10月28日 AFP】ミャンマー西部ラカイン(Rakhine)州で少数民族ラカイン人の武装組織がフェリーを急襲し、警察官や兵士ら50人近くを拉致した事件で、武装組織と国軍は27日、人質の多くが死亡したと明らかにした。双方が人質死亡の責任をなすり付ける状況となっている。

 同州で仏教徒の少数民族ラカイン人の自治権拡大を求める武装組織アラカン軍(AA)は26日、フェリーを着岸させ、兵士14人と警官29人を含む50人近くを人質に取った。

 これを受けて国軍は、戦闘ヘリコプターを出動させ、人質をボート3隻に乗せて逃げようとするアラカン軍の追跡を実施したと発表していた。

 アラカン軍と国軍は、戦闘中に人質の一部が死亡したことを確認したが、死者数については明らかにせず、互いに責任を押し付け合っている。

 アラカン軍は27日、人質を「尋問するために安全な場所までボートで運んでいたところ」、機関銃やロケット弾を搭載したヘリコプターの攻撃を受けて「人質の一部が死亡、ボート2隻が全壊した」と発表した。

 国軍はこの発表に反論し、アラカン軍が国軍との「戦闘前に人質を殺した」と主張。「彼らは警官らを人間の盾として利用した」と述べた。

 今回の事件を契機に、民族的、宗教的暴動が続くラカイン州で軍事衝突が激化する可能性がある。(c)AFP